株の配当金計算ツール

投資の小技

株式投資には、高いリターンを狙うためのテクニックが存在します。ただし、これらのテクニックをマスターするにはそれなりの時間をかけた勉強と経験が必要であり、浅い理解では期待通りの成果を得ることが難しいと思います。さらに、テクニックに過度に依存し、ギャンブル的な売買に走ることは危険です。したがって、ここでは投資の際に考慮すべきちょっとしたコツ、あくまで小技の範囲で、管理人が実践しているポイントを紹介いたします。

ドルコスト平均法

一定の期間で一定の金額を定期的に投資対象に投入することを続けます。例えば毎月1万円をある銘柄に投資します。定額購入法とも言います。またここでの「ドル」はアメリカドルではなく「お金」の意味で使われています。

数量(100株を買う、200株を買う)ではなく、金額を等分する(月に1万円買う、2万円買う)のがポイントです。

以下の様なメリットがあります。

<イメージ図>
金融庁「時間(時期)の分散」

<イメージ図>

また以下はデメリットとして挙げられるのでご注意ください。

アノマリー

アノマリー(Anomaly)とは、ある法則や理論からみて異常であったり、説明できないことです。株式投資におけるアノマリーとは、投資理論での説明が難しいものの、過去の経験則から見つかる規則のことを言います。

様々なアノマリーが見つかっていますが、比較的分かりやすいものに、季節のアノマリーがあります。

1月 ... 年末は税金対策の売りが出たり、年始は正月休みがあるので、株式市場は低調になりがちですが、その反動や新規の投資資金の流入で1月は活発に取引が行われ、株価が高くなりやすいとされます。

節分天井・彼岸底 ... 節分頃(2月上旬)にピークをつけてから徐々に下げ、春彼岸頃(3月中旬)に底をつけるアノマリーです。1月迄の株価上昇後、調整を経て、4月前には配当や優待狙いの買いが入って上昇しやすいとされます。

4月 ... 新年度になると資金の配分が新たにされ、買われやすいので値上がりしやすいとされます。

7-8月 ... 夏枯れ相場と呼ばれ株価軟調になりやすいとされます。この時期は日本も海外も夏休み時期から市場が閑散とし、ちょっとした材料で株価の値上がりが激しくなるリスクがあることから、ポジション調整がされやすいためとされます。

9-10月 ... 株価が落ちやすい時期とされ、過去の暴落が集中していますが、理論的な根拠はなく、まさにアノマリーと言えます。そして株価の下落は買い時となります。

12月 ... 年末は節税のため含み損の株式の売却が増え、株価が下がりやすくなるとされます。

注意点として、これらの月別アノマリーは過去のデータから観察される一般的な傾向であって、株価が必ずこのような動きをとるわけではありません。また米国市場には異なるアノマリーがあると言われていますし、日本株の売買に外国人投資家の関与が大きくなっていることや、特定のセクターや企業には全く当てはまらないことも多々あるので、参考程度にするのがよさそうです。

例えば普段はドルコスト平均法で買いつつ、それ以上の投資資金が手元にあれば、1月と3月は少なめに買う、9-10月は多めに買う、というのは面白いやり方かもしれません。

感情のコントロール

投資において、感情的な決定は失敗のもとであり、その意味で最も厄介な敵は自分自身であると言えます。管理人も、過去に感情に振り回されて損失を出した経験があります。以下に、その一部を挙げてみましょう。

株取引において利益を上げることは、基本的には株価が低い時に購入し、高い時に売却するシンプルな行動です。しかしこの行動、株価が高いのは買われるタイミングですし、株価が低いのは売られるタイミングであり、よく考えると人と逆の行動をする、ということになります。

株価が低いタイミングで買うことは、不安を感じさせることがあります。逆に、株価が高いと思ったときに売却することも同様です。これは人間の自然な反応で、逆の行動を取ることは簡単ではありません。

「水は低きに流れ、人は易きに流れる」という言葉もある通り、人は感情に振り回されることがあります。訓練された株式投資のプロでも、時に感情的になり、冷静な判断が難しいことがあります。したがって、一般の投資家は特に感情コントロールに気をつけるべきです。

管理人が高配当株の長期保有を重要視するのは、感情のコントロールは難しいという前提に立って、できるだけ感情に逆らわない取引を心がけているためです。以下のような考えができれば「株式投資は怖くない」と思えませんか。

感情コントロールは投資の成功に不可欠なスキルであり、計画的で冷静なアプローチを維持することで、リスクを最小限にし、長期的な目標を達成できるようになります。